西洋には「1日1個のリンゴで医者いらず」ということわざがあります。これは、リンゴが健康に良いことを意味しています。しかし、リンゴを買う時はたいていまとめ買いをするため、毎回1個だけ買うことはありません。では、どうすればリンゴを数週間も新鮮に保てるのでしょうか?
アメリカのフードライター、アン・テイラー・ピットマン(Ann Taylor Pittman)さんは、「Kitchn」というウェブサイトで、リンゴを常温に置くべきか、冷蔵庫に入れるべきか、袋や紙で包むべきかなどを知るために、6週間にわたり7つの保存方法をテストし、最適な方法を探しました。
ピットマンさんは、同じスーパーで同じ包装日付の有機のハニークリスプ(Honeycrisp)リンゴをまとめて購入しました。茎がしっかりしていて、見た目が最もきれいで新鮮なもの、皮に傷や打撲のないものを選び、各方法で3個ずつ使用しました。
今回のテストでリンゴを保存した場所は3か所です。冷蔵庫の野菜室、日光の当たらないキッチンカウンター、他の果物や野菜と分けたパントリーの棚です。
この6週間のテスト期間中、最初の4週間は2日に1回、最後の2週間は毎日、それぞれの方法で保存したリンゴの状態を確認しました。
ピットマンさんはリンゴを1~10点で評価し、10点が最高です。評価基準は、リンゴの鮮度の持続期間、丸ごと・カットした時の見た目、食感、味の保持度合いに基づいています。
以下は、ピットマンさんがテストした7つの保存方法をスコアの低い順に並べたものです:
1. すべてのリンゴを茶色の紙袋に入れてカウンターに置く。この方法は5週間保存でき、スコアは6点。
2. すべてのリンゴをボウルに入れてカウンターに置く。この方法は5.5週間保存でき、スコアは6.5点。
3. すべてのリンゴを開放型のワイヤーバスケット(リンゴが呼吸できる十分なスペースあり)に入れてカウンターに置く。この方法は5.5週間保存でき、スコアは7点。
4. すべてのリンゴを袋や容器に入れずに冷蔵庫の野菜室に入れる。この方法は6週間保存でき、スコアは8点。

5. すべてのリンゴをプラスチック包装袋に入れてから冷蔵庫の野菜室に入れる。この方法は6週間保存でき、スコアは9点。
6. すべてのリンゴを茶色の紙袋に入れてから冷蔵庫の野菜室に入れる。この方法は6週間以上保存でき、スコアは9.8点。
6週間後、これらのリンゴはほとんど完璧な見た目を保っていました。1個だけ茎の近くに小さな傷がありましたが、それ以外はしっかりしていて傷みもありません。食べても非常にシャキシャキしてジューシーで、ハニークリスプ特有の甘酸っぱさがしっかり残っていました。
7. それぞれのリンゴを新聞紙で個別に包み、他の果物や野菜と分けてパントリーの棚に入れる。この方法は6週間以上保存でき、スコアは10点。
この方法は、ネット上の短い動画で紹介されていたものです。ピットマンさんはリンゴを1個ずつ新聞紙で包み、エチレンガスを発生する他の果物や野菜と分けて保存しました。これによりリンゴが熟しすぎるのを防ぐことができます。
ピットマンさんは、この方法の追加のメリットとして、パントリーの扉を開けるたびに搾りたてのリンゴジュースのような心地よい香りが広がると述べています。
テスト終了時、これらのリンゴは買ったばかりのようにきれいで、皮はなめらかで傷もなく、果肉はしっかりしていて柔らかい部分もありません。味も甘酸っぱくてジューシーで、新鮮なハニークリスプの特徴がしっかり残っていました。
ピットマンさんは、リンゴを個別に包むことで、それぞれのリンゴのエチレンガスの排出をコントロールでき、1個が傷んでも他のリンゴに影響を与えないと強調しています。

ポイントまとめ
今回のテスト結果によると、7番目の方法が満点で、リンゴ保存のベストな方法でした。ただし、6番目と7番目のスコアはほぼ同じなので、もし家にパントリーがなくても、紙袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存する方法(6番目)もおすすめです。
なお、6番目の方法は常温で紙袋を使う1番目の方法とは異なります。1番目の方法では3個のリンゴにエチレンガスが混ざりやすく、全体が傷みやすくなりますが、冷蔵庫の低温環境では果物のガスへの感受性が下がるため、保存期間が長くなります。
最後に、適切なパントリーや紙袋がない場合は、店のプラスチック袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存する方法(5番目)も効果的です。
(翻訳編集 里見雨禾)
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